2015年07月22日 教科書採択問題について、総合教育会議への提言 〜 6月30日 一般質問より
6月30日の一般質問では、最後に、教科書採択問題について、教育長におうかがいいたしました。
今年は、中学校の教科書採択の年でありますので、今、教科書の展示会が各所で行われております。
文科省の通知では、今年、教科書採択において「絞り込み禁止」が明記されました。また、教育委員会は、適切な指導および助言、援助が要請されております。
そして、教育基本法と地方教育行政の改定によって、今年から知事が主宰して総合教育会議ができるようになりました。教育長と教育委員、そして、知事が参加をして岡山県の教育の方向をきちんと決める会議であります。パブリックコメントを県民のみなさんに公開して、県民の声を求めてもおります。
現在できた岡山県教育大綱案というのを見ると、そこには全く教科書採択問題が記載されておりません。教育の末梢時であるとか、そういう案件ということなのでしょうか。
実は、教科書こそが教育現場における、非常に重要なツールなのであります。なぜかというと、教科書によって子ども達の心の栄養分を育んでいくからであります。その教科書が、もしも、偏向していたり誤っていたりすると、子ども達は偏向教育を受けたり、誤った事を事実と思い込んでしまったりする弊害があります。ですから、教育基本法や、指導要録に正確に準拠した教科書を選ぶべきなのです。
教科書をどれにするとか、選ぶための事務的な作業とか、最終的な権限は教育委員会にありますけれども、採択の方針や採択基準は、総合教育会議の場で論議されなければなりません。しかしながら、岡山県では、まったく論議されておりませんでした。教育の問題として、教科書採択を末梢事と扱うような、ある種、教科書を冒涜するような話であります。これでは駄目だと、絶対に総合教育会議にのせるべきだと提言をいたしました。
本来なら知事に聞くべき案件ではありますが、こと教育の問題に関しては教育現場を代表する教育長から提案されるべき案件だと思いましたので、教育長に質問をいたしました。しかし、残念ながら、答えは筋違いのものでありました。
今までの知事の教育に対する発言は、政治的中立を犯すなどといわれて随分ブレーキがかけられておりました。ところが、この4月から総合教育会議を主宰して、まさに岡山県の教育の在り方を問うことができ、そこに知事の意見を堂々と提案する会議の場所ができたのであります。
「岡山県教育大綱を、鳥取県に変えても島根県に変えても山口県に変えても同じです」というような大綱はありえません。しかし、実際はそうなっているのです。ましてや、子どもの心や知識の栄養分である教科書採択の方針や基準が一切書かれていないのはおかしいではありませんか。よって、このような提言をいたしました。
この問題は、まだまだ戦いが続きますから、いずれかの県議会においてどのような方針や基準で選ばれたのかと、改めて問うことがあるかと思います。
>> 第44回めの一般質問!(平成27年6月30日)
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