2016年02月10日 長野へ研修・視察へ行ってまいりました! 〜 伊那・小布施・小川の庄
1月27日・28日と県議会中山間地域振興政策議員連盟の一行で長野へ研修・視察へ行ってまいりました。
1月27日は、岡山発7時の新幹線に乗り、長野に出発しました。名古屋で乗り換え、中津川で下車をし、そして、バスで伊那に向かいました。
伊那では、「完全地産」を合言葉に、製造業ご当地お土産プロジェクトが進められております。設計から金型、部品成形、組立、梱包まで全ての工程を地元の企業で完結させ、最終製品として完全地産のお土産を作る取り組みです。
私達は、製品設計会社スワニーを訪問し、橋爪良博さんという若い社長さんより取り組みをうかがいました。こちらでは、製造業ご当地お土産プロジェクトの最初の商品「サクラコマ」、とことこ歩く伊那市のキャラクター「とことこイーナちゃん」を見せていただきました。
サクラコマは、伊那名物の「高遠のさくら」から着想を得て開発されました。コマを回すと5枚の桜の花びらが遠心力で開き、回転が遅くなるにつれて花びらがゆっくり閉じます。
市役所や商工会議所の協力とともに、地元の町工場が参画して作り上げ、組立は社会福祉協議会の障害者就労センターで行われています。また、収益の一部は高遠城址公園の桜保護に役立てられているそうです。お土産品として、受験などのお守り代わりにも購入されているそうです。
地産といいながらも全てを地元でまかなうことができず、材料を県外から調達するなどのケースは多々あります。完全地産のために、全てを地元でまかない、地元の様々な企業が参画し、若者達の雇用も促進しています。「元気ハツラツの伊那市」そんな思いがいたしました。
その後は、長野県庁に入る予定でありましたが、高速道路の突如とした閉鎖にともない、ついに長野県庁に到達することができませんでした。
予定していた研修は、岡山県も取り組んでいる「小さな拠点の推進政策」についてであります。 「小さな拠点の形成」については、岡山県も県民生活部が「生き活き拠点形成支援事業」を、平成28年度から前年度の予算の3倍以上かけて取り組もうとしております。それは、地域の生活圏内の拠点に日常生活のサービス機能を集約し、そして、周辺集落や中心都市と交通ネットワークで結び、安心して暮らし続けていくことができる拠点の形成を促進するという事業です。
今回、長野県の事業の実態について研修できなかったことは大変残念ですが、調査資料はいただいたので、勉強していきたいと思います。
1月28日は、小布施を訪れました。そこでは、小布施堂の市村さんという人が、人口1万1千ほどの町を、今ではその100倍の100万人を超える観光客を集めるほどに成長させたというお話をうかがいました。いたずらに行政に頼ることなく、まず民の発想と力で取り組み、後に行政と連携し小布施のまちづくりをしました。中心市街地にほとんどの観光スポットを集中させ、また、民家などをプチホテルに改装し観光客の宿泊にも積極的に取り組んでいます。
小布施には、「栗と北斎と花のまち」というキャッチフレーズがあります。葛飾北斎は小布施に晩年3年半滞在し、北斎館では、その間に描かれた肉筆画を鑑賞することができます。特に、海の波を絵にした男波・女波の怒涛図は、外国の観光客からも大変な人気を得ています。
北斎が晩年描いた天井図「八方睨み鳳凰図」で有名な岩松院や、北斎を助けた高井鴻山の遺品や書画などを展示した高井鴻山記念館、おぶせミュージアムなど、歴史と芸術にあふれた街並みを構成しています。また、栗を使った栗おこわや栗羊羹などの銘菓が自慢の種です。一度、ぜひ訪れてみてください。
そして最後に、小布施から小川の庄を訪れました。山深い谷あいの村でありますが、なぜか平地ではなく山間地に家をそのまま残しそれを活用した村です。小川の庄では、地元の高齢者を労働力として採用し、100人もの従業員が従事されています。竪穴式住居でのおやき造り体験や蕎麦打ち体験、また、おやきや蕎麦、漬物などの販売にもあたり、年商10億を稼ぐほどの一大企業にもなっています。
中山間地の山奥に、日本人はもちろん、多くの外国人観光客で賑わっているそうです。雪深い小川の庄を訪れた時、貧しい農山村というイメージがありました。しかし、株式会社である小川の庄を中心に、地元のご高齢者がいきいきと働いて稼いでいる姿を見て、そんな思いは一掃され、まことに豊かな山村というイメージに変わりました。
余談ではありますが、最後の日の夜、長野から私は一人東京へ入り、その夜は、池田衆議院議員と前保健福祉部部長の伯野さんと、3人で久しぶりにゆっくり日本酒を飲んでひと時を過ごしました。甘利大臣の突然の辞任のことも話題に登りましたが、池田議員より、近来にない、まことに男らしい潔い辞任であったとうかがいました。
充実した研修・視察であり、ますます議員としての活動に生かしてまいりたいと思っております。
- |県政
岡山県の活性化のために一人でも多くの方とふれあい、たくさんのご意見をお聞きしたいと思います。