2016年04月13日 長崎と福岡の視察に行ってまいりました!
3月28日から30日、自民党政策集団 県政会の7人で長崎と福岡の視察に行ってまいりました。
まず一番に、マリンラボ長崎と呼ばれる長崎総合水産試験場を視察いたしました。
マリンラボ長崎では、ふぐの稚魚を放流して回収する栽培漁業が行われています。放流された稚魚は、長崎周辺の海を回遊して約9割が帰ってくるそうです。また、雄の稚魚のみが生まれるような研究がされ、成功しています。現在、長崎県は、トラフグの国内の養殖生産量51%、生産額44%を占め、全国1位のシェアを誇っております。
次は、長崎港を訪れ、松が枝国際ターミナルを見学しました。長崎港は、釜山や上海、東アジア圏内の主な港から一日で到着できる範囲に位置しています。また、松が枝岸壁周辺には多くの世界遺産史跡があります。イーストアジアクルーズに非常に適したゲートウェイであり、毎年多くのクルーズ客船が寄港します。
クルーズ船の受け入れは、経済波及効果はもちろん、街の活性化に大いに寄与しております。大型客船誘致促進プロジェクト推進事業として相当な予算も組まれ、市内観光やショッピング、旅行会社や飲食施設などのマッチング等も含め、さらなる受け入れ拡大についての取り組みが行われております。平成27年度の乗員乗客数は約50万人であり、これを100とすれば、平成32年には270に上げていく目標値とするとうかがいました。
課題としては、観光用の貸切バスや観光地のバス駐車場の確保、市街地の交通渋滞の問題などが挙げられます。長崎は山に囲まれた湾を囲んで壺状の街であることを考えますと、多くの問題が発生しそうに思えました。
次に、福岡県庁に入り、世界遺産登録についての取り組みをうかがいました。現在、福岡県は、明治の産業革命遺産群の登録が認められ、「神宿る島」宗像・沖ノ島の遺産群を世界遺産に登録する取り組みが行われています。
私としては感じるところもあり、ここでは意見を述べたいと思います。遺産というと過去の歴史に刻まれた遺物という印象があります。宗像・沖ノ島は、祈られ祀られている、生きているそのものであります。島はいまだに人が立ち入ることが許されておりません。宮司さんですら一年に一度島に入る時は禊をし、一木一草一石たり持ち帰ってならないというタブーが守られています。つまり、今も祈られ祀られて生きている島は、必ずしも遺産と呼べないのではないでしょうか。それを、我々の文化を遺産として世界登録するのはどうなのでしょうか。
フランスに行って、あなたの国の宝は何ですかと聞きますと、ミロのビーナスという答えが返ってきます。いうまでもなく、ミロのビーナスはギリシャの海に沈んでいたものを持って帰ってきたものです。また、イギリスの国の宝は何かと聞きますと、パルテノン神殿といいます。こちらも、ローマから持って帰ってきたものです。確かに、これらは文化遺産で遺物という思いがいたします。
日本人とは、文化や文化遺産に対する考え方に違いがあるように思います。我々が現に祈り祀っており、文化の中に生きているものを、遺産として片付けるのはどうなのでしょう。観光というところだけにスポットをあて、遺産として登録しますと、たくさんの経済効果が認められるかもしれません。しかしながら、どうも釈然といたしません。皆さんはどう思われますか。
最後に、福岡市の道路下水道局中部水処理センターを視察しました。
ここでは、福岡市が水素リーダー都市プロジェクトを立ち上げ、汚泥・汚水といった下水から99.97%以上の高純度の水素を作り、自動車のエネルギーとする研究がされております。九州大学、三菱化工機、豊田通商と提携し研究が行われており、ガソリンスタンドのような水素ステーションが開設されています。私達も水素で走る自動車に自動車に試乗させてももらいました。
ただ、私としては、水道の水を入れれば、H2に分解されてHで走るという単純なイメージを抱いておりました。高純度の水素をつくるためには、莫大な研究費用と施設設備が必要です。また、水素で走る車は、トヨタからミライという車が発売されておりますが、市販価格は700万円以上いたします。まだまだ、ガソリン主体のエネルギーが使われるのだろうと思われます。
エネルギーのベストミックスという言葉があり、現在は、太陽光・風力・原子力等となっております。水素はそれらのエネルギーの中に入れることができないほどの、まだまだ小さなシェアであります。しかしながら、これからの大きな課題でありますし、未来を先取りするという意味では、すごい取り組みをしているなと思われます。その点では、岡山県は立ち遅れているのかなと感じられました。
まず一番に、マリンラボ長崎と呼ばれる長崎総合水産試験場を視察いたしました。
マリンラボ長崎では、ふぐの稚魚を放流して回収する栽培漁業が行われています。放流された稚魚は、長崎周辺の海を回遊して約9割が帰ってくるそうです。また、雄の稚魚のみが生まれるような研究がされ、成功しています。現在、長崎県は、トラフグの国内の養殖生産量51%、生産額44%を占め、全国1位のシェアを誇っております。
次は、長崎港を訪れ、松が枝国際ターミナルを見学しました。長崎港は、釜山や上海、東アジア圏内の主な港から一日で到着できる範囲に位置しています。また、松が枝岸壁周辺には多くの世界遺産史跡があります。イーストアジアクルーズに非常に適したゲートウェイであり、毎年多くのクルーズ客船が寄港します。
クルーズ船の受け入れは、経済波及効果はもちろん、街の活性化に大いに寄与しております。大型客船誘致促進プロジェクト推進事業として相当な予算も組まれ、市内観光やショッピング、旅行会社や飲食施設などのマッチング等も含め、さらなる受け入れ拡大についての取り組みが行われております。平成27年度の乗員乗客数は約50万人であり、これを100とすれば、平成32年には270に上げていく目標値とするとうかがいました。
課題としては、観光用の貸切バスや観光地のバス駐車場の確保、市街地の交通渋滞の問題などが挙げられます。長崎は山に囲まれた湾を囲んで壺状の街であることを考えますと、多くの問題が発生しそうに思えました。
次に、福岡県庁に入り、世界遺産登録についての取り組みをうかがいました。現在、福岡県は、明治の産業革命遺産群の登録が認められ、「神宿る島」宗像・沖ノ島の遺産群を世界遺産に登録する取り組みが行われています。
私としては感じるところもあり、ここでは意見を述べたいと思います。遺産というと過去の歴史に刻まれた遺物という印象があります。宗像・沖ノ島は、祈られ祀られている、生きているそのものであります。島はいまだに人が立ち入ることが許されておりません。宮司さんですら一年に一度島に入る時は禊をし、一木一草一石たり持ち帰ってならないというタブーが守られています。つまり、今も祈られ祀られて生きている島は、必ずしも遺産と呼べないのではないでしょうか。それを、我々の文化を遺産として世界登録するのはどうなのでしょうか。
フランスに行って、あなたの国の宝は何ですかと聞きますと、ミロのビーナスという答えが返ってきます。いうまでもなく、ミロのビーナスはギリシャの海に沈んでいたものを持って帰ってきたものです。また、イギリスの国の宝は何かと聞きますと、パルテノン神殿といいます。こちらも、ローマから持って帰ってきたものです。確かに、これらは文化遺産で遺物という思いがいたします。
日本人とは、文化や文化遺産に対する考え方に違いがあるように思います。我々が現に祈り祀っており、文化の中に生きているものを、遺産として片付けるのはどうなのでしょう。観光というところだけにスポットをあて、遺産として登録しますと、たくさんの経済効果が認められるかもしれません。しかしながら、どうも釈然といたしません。皆さんはどう思われますか。
最後に、福岡市の道路下水道局中部水処理センターを視察しました。
ここでは、福岡市が水素リーダー都市プロジェクトを立ち上げ、汚泥・汚水といった下水から99.97%以上の高純度の水素を作り、自動車のエネルギーとする研究がされております。九州大学、三菱化工機、豊田通商と提携し研究が行われており、ガソリンスタンドのような水素ステーションが開設されています。私達も水素で走る自動車に自動車に試乗させてももらいました。
ただ、私としては、水道の水を入れれば、H2に分解されてHで走るという単純なイメージを抱いておりました。高純度の水素をつくるためには、莫大な研究費用と施設設備が必要です。また、水素で走る車は、トヨタからミライという車が発売されておりますが、市販価格は700万円以上いたします。まだまだ、ガソリン主体のエネルギーが使われるのだろうと思われます。
エネルギーのベストミックスという言葉があり、現在は、太陽光・風力・原子力等となっております。水素はそれらのエネルギーの中に入れることができないほどの、まだまだ小さなシェアであります。しかしながら、これからの大きな課題でありますし、未来を先取りするという意味では、すごい取り組みをしているなと思われます。その点では、岡山県は立ち遅れているのかなと感じられました。
- |県政
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