熱血先生はたようじ 波多洋治 BLOG

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2019年04月24日 4月吉日 戦い終えて~御礼と感謝 そして次へ~【県政】

謹啓 平成最後の統一地方選挙は、お陰様で、温かく力強いご支持ご支援を賜り、5期目の当選の栄に浴することが出来ました。誠にありがとうございました。改めて、初心に立ち返り、心を引き締め、脇を引き締めて、県政の発展と、県民福祉の向上並びに教育再生に向けて、全力で立ち向かっていく覚悟であります。本来ならば、早速に、お礼を申し上げるべきところ、県議会副議長として、年度当初の行事もあり、遅延を致しましたこと、お詫び申し上げます。
 今後とも「ハタと困ったら波多に頼め、用事があったら洋治に頼め」のキャッチフレーズを忘れることなく、地域・職域を始め、県民皆様の思いを背中に背負いつつ行政のパイプ役として、お役に立ちたいと念じております。何卒変わらぬご指導・ご鞭撻を賜りますよう、伏してお願いを申し上げ、御礼と感謝の言葉に替えさせて戴きます。  敬具
 
さて、今回の選挙を通して、いささか思うところを申し述べたいと思います。
       

重要な三つの課題
    
 その第1は、投票率の低いことに対する所感であります。今日の代表民主制は、選挙を通して有権者の代表たるよき人を選別し、もってよき政治を執行してもらうことであります。そして、政治こそが、県政の未来の展望を開く鍵で有り、政治こそが、県民の安全安心・県民福祉の向上を約束するものであります。その結果、県民は安全安心と共に優れた福祉の施策を享受することが出来るのであります。
 投票を通じて、よき人を選択するに当たり、何を基準に、何を根拠に選択すればよいのか。選挙の前になると、しばしば「議員は何をしているか」の問いを聞くことがあります。では、議員が何をしているか、日常的な、様々な問題に取り組む政治活動の実態が、報道されることはあるのだろうか。議員の政策論や議員の活動実績が報道されることはあるのだろうか。
 しかしながら、4年間における議員の政治活動が公表されることは皆無であります。有権者からは、議員の政策や実績の実態を知りたい、との思いがありながら、その実態を明らかにする議員の政治活動は封殺され、報道されることはないのであります。スポーツの大会記録など、1週間に1頁の全てを埋めて、詳細な報道があり、また同窓会の集いなど、人が集まって写真を撮れば、多少の時間のずれがあろうとも、1頁あるいは2頁分を割いて報道され、読者の広場には、県民の意見の掲載がなされています。新聞のどの頁を探しても、県政の広場も、議員の広場もないのであります。従って、議員の国家観や歴史観、あるいは行動力・発言力・政治力・人間力など議員を評価する材料は何一つ報道されることはないのであります。議員を選ぶ有権者に、選ぶ資料となる議員の通知表がないのであります。
 かかる状況の中で、なぜに政治に関心を持てと言うのだろう。なぜに投票所に足を運べと言うのだろう。その結果、期待感はともかく、「若ければいい」「可愛いければいい」と言った政治とは全く無縁の尺度が罷り通るようになります。また政治家に直接施策や見識を尋ねることもなく、選挙直前の通り一遍の、実現の可能性はほとんど不確定でありながら、候補者の甘言と迎合に塗られた選挙広報だけが決め手となるような情報発信にも、大いに疑問があります。
 従って、多くの有権者は、政治に無関心となり、政治家に期待を寄せることもなく、投票に行こうが行くまいが、何らの変革も起こることはない、と半ば絶望感と無力感にとらわれるのであります。
 かくして、投票所は遠くなり、あたかも霧の彼方の如くであります。人類の長きに亘る圧制や戦争や殺戮の悲惨な歴史の中から、人類の叡知が築いてきた民主政治への構築の結果、政治に参画するという有権者の権利を、なぜにかくまで放棄するのだろう。政治家も有権者も、そして世論形成に最大の力を持つメディアも、再三再四検討すべきであります。その原因を突き止めてゆけば、必ずや次なる答えを導き出すことが出来るだろう、と確信します。
 
その第2の問題は、議員の成り手不足が指摘されていることであります。それは、議員の仕事とは何か、が全く不透明であるからであります。前述した通り、議員の政治活動の実態が公表されないことによって、議員の存在感がないからであります。議員の権限は、地方自治法第96条に、15項目に亘り議決案件として明記されていますが、それは、あくまで議会で議決される事件であって、日常的な議員の政治活動ではありません。議員は、地域や職域、家庭や個人に至るまで、あらゆる要望・陳情の受け皿であり、いわば「よろず相談所」の所長の役割を果たしているのであります。「よろず相談」でありますから、その内容は多岐に渡り、かつ公的な問題もあれば私的な問題もあります。議員はオールマイティではありませんが、オールマイティ的な対応を迫られるのであります。そして、たとえプライベートな(私的な)問題であれ、相談を受けて対応する議員は、公的立場であって、公人としての活動の一環であります。よろずの問題に対応し、解決を図ることも、有権者の負託と信頼に応えることであり、議員が持つ宿命的な任務とも言える役割であります。それらは、時として重要かつ有意義な仕事でありますが、報道されることは皆無であります。あたかも全ての議員の力が横並びで、全ての議員が同等の政治力や人間力を持っていると錯覚しがちであります。議員の力が横並びで同等などということがあろうはずがありません。なぜ政治家に政治力を問わないのか。
 有権者、とりわけ18歳以上の若者達に、議員の仕事が魅力あるものとして映るには、仕事の重要かつ有意義な仕事であることの情報が、広く報道されなければなりません。議員には情報手段がなく、議員個人の力では如何ともしがたいものがあります。地方自治法第96条に明記された議員の権限を考えてみれば、例えば、
 一、条例を設け又は改廃すること
 二、予算を定めること
 三、決算を認定すること 等が、議員の権限で、任務であることを思えば、全ての施策、全ての予算が、議員の承認と議決によって初めて、施策となり得るのであります。「議員は何をしているか」の質問に答えるならば、議員は県政そのものを担い、議会の議決なきものは、県行政の施策とはなり得ず、1円たりとも予算の執行は不可能であります。行政と議会は、車の両輪に例えられ、互いに切磋琢磨して県政を推進するが如く言われますが、それを単なる承認機関、単なる追認機関に貶めているものは何だろうか。報道機関として、議会人として、再三再四検討する必要があるのではないでしょうか。政治という舞台で活躍する政治家はスターでなければなりません。数多くのスターが誕生することを政治家は恐れてはなりません。スターが誕生すれば、議会人は茶の間の話題となり、若者達の憧れとなり、さらには議員の責任の重さに鑑みて、その待遇を改善すれば、議員のなり手不足など起こりようもないことであります。
 
その第3は、女性議員の比率が低い事であります。男女雇用機会均等と言いながら、その実は女性の登用は進んでいないのではないか。特に、男女平等を叫ぶ政治や行政の分野において著しい。それは、女性には天性の特権が認められており、男性が逆立ちしても出来ないことがあるからであります。申し上げるまでもなく、「妊娠・出産」という大事業であります。女性の二十代・三十代は、まさしくその大事業の世代であり、その上でなお、女性登用と言うならば、働く政治の場所が、「結婚・妊娠・出産・育児」をいかなる不利益もなく、他人にいかなる迷惑をかけることなく、安心して仕事のできる環境を整備しなければなりません。では議会内に保育所はあるのだろうか、幼児の遊戯場はあるのだろうか、授乳は可能だろうか。現状、女性が働くには、あまりに高いハードルがあって、男女共同参画の理念だけでは到底解決できるものではありません。であるにも関わらず、政治の舞台を選択する女性がいるとすれば、その勇気とその決断、その努力を讚えなければなりません。政治という舞台は、議員の職務の内容から考えるならば、女性が大いに活躍できる社会であるからであります。
 さらに付言するならば、確かに政治家と言う職業はあるのでしょう。しかし、それは情熱と志のある人であり、社会に矛盾を感じ、なおそれを変革し、県民の福祉の向上のために邁進するという崇高な原理に基づくものでなければなりません。であるならば、人は若き日に、せめて二十年あるいは三十年と、社会の地の塩となって働き、そこに問題意識を持ち、政治の力によって変革を願うならば、その人は政治家になってふさわしい人である、と私は思います。
 
終わりになりますが、時節柄ご自愛の上、益々の、ご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。    
 
 
 

議会改革と報道に関する所感
       
平成30年度は、岡山県議会第69代副議長として、各種団体の総会・記念行事等に出席して、議会を代表して挨拶する機会をいただきました。その数、実に50を越えることになりました。その間、議会の使命を考えつつ、いくつかの所感をまとめてみましたので、ご一読の上、ご指導を賜りますようお願い申し上げます。
 始めに、議会軽視についてであります。知事も県民から選挙で選ばれ、県政のトップリーダーとして行政の頂点に立っていますが、我々もまた県民の負託を受け、県民の代表として県議会を構成しています。この二元代表制の中で、互いに緊張感を以て、車の両輪として、切磋琢磨をしていかなければなりません。しかしながら、最近の議会と行政の在り方を鑑みるに、議会側が、行政に妥協し、行政の単なる承認機関・追認機関に成り下がっているのではないか、と心配することがございます。その政策論にしても、予算案にしても、ほとんど、活発な議論を期待することは出来ません。その結果、議会軽視が平気で罷り通るような気が致します。議会の承認なくして、いかなる政策も推進できず、いかなる予算も、執行できないはずでありますが、いまだかつて行政側が、「この施策と予算は、議会の承認と議決をいただいので、執行できます」という発言は聞いたことがありません。議会は、もっと積極的にチェック機関としての役割を銘記すべきであります。
 あるいは、本会議における代表質問にしろ、一般質問にしろ、ある団体に対する質問に対して、事前に答弁書が提出されることはありません。議場の秩序を保持し、議事を整理し、議会の事務を統理し、議会を代表する議長に、事前に答弁書が届けられることはありません。これらのことは、いずれにしても慣例で済まされることではなく、議会として、県を統括し、代表する知事に対して申し入れをするべきであろう、と思います。
 次に、この1年間、様々な団体の会合に出席を戴く機会を得て、県行政の守備範囲の広さを痛感したのでありますが、ただ各種会合において、しばしば知事による表彰が行われました。県行政の守備範囲は、我々議会人にも関わる守備範囲であり、それらの各種団体への功労は、議会人たる我々も、その功労や貢献の実績には謝意と敬意を表し、議長として表彰すべきであります。そのための予算は、議会事務局が斯道発展と推進のため、よく検討し計上すべきであります。
 最後に、選挙が近づくと、しばしば「議員は何をしているか」の問いを聞くことがあります。では、議員が何をしているか、日常的な、様々な問題に取り組む政治活動の実態が、報道されることはありません。また、有権者からは、議員の政策や実績の実態を知りたい、との思いがありながら、議員の政策論や議員の活動実績が報道されることもありません。我々に出来る報道には限度があり、そのための資金もありません。
 たとえば、日本共産党は、機関紙「赤旗」という党勢拡大と党員の活動状況を広く知らしめるための新聞を発行し、公明党は、機関紙とは別に、支持母体たる創価学会の機関紙「聖教新聞」を持っております。これらは、いずれも主たる日刊新聞を凌駕するほどの発行部数と発行団体の財源を潤しております。それに代わる我が自由民主党機関紙「自由民主」はいかがなものだろうか。あたかも「報道」という役割を放棄しているかに見えるし、お茶を濁す程度の機関紙になっているのではないだろうか。責任政党としての政策論並びに政策解説論は元より、地方議員の活動実績を報道する等、地域に根差した政党の機関紙たる役割を、再考する必要があるのではないだろうか。情報社会の到来を叫びつつ、情報化への対応がもっとも遅れているのではないだろうか。一体県民のどれだけの人が「自由民主」を購読しているのだろう。購読に耐え得る内容の検討をはじめ、「日常的に議員は何をしているのか」に答えられるような真っ当な機関紙を作成すべきではないだろうか。
 以上、今日の偏向報道の蔓延する中、国家の平和と未来を背負い、子々孫々に対する責任政党としての報道の在り方を吟味すべき時であることを強く思う次第であります。 
平成31年4月吉日 春霞漂う日に
自由民主党公認・岡山県議会副議長 
波多 洋治

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はたようじ 波多洋治

はたようじ 波多洋治

自由民主党公認岡山県会議員

昭和18年9月14日 島根県隠岐島生れ

住所/岡山県岡山市北区白石65-3

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