2020年05月24日 第71代岡山県議会議長就任御礼挨拶
令和2年5月15日、岡山県議会臨時会において正副議長の一身上の都合によって辞任され、新たな正副議長を選出するための選挙が行われました。議員総数55人による単記無記名選挙におきまして、45票を獲得し、圧倒的多数によって、名誉ある第71代岡山県議会議長当選の告知を戴きました。誠に身に余る光栄であります。謹んでお受けいたしますと同時に、心から厚く御礼を申し上げます。歴代に議長の功績を思えば、これからの職責の重さに、大変、身の引き締まる思いでございます。元より、浅学非才・未熟者ではございますが、県政発展と県民の福祉向上のために、伊原木知事を初め、県執行部の皆さんと、互いに切磋琢磨し、緊張感のある車の両輪となって、努力精進したいと念じております。先ず以て皆様方のご指導とご鞭撻を、心からお願い申し上げます。
議長就任に当たり、早速に各界各層から、祝電・メッセージをお届け下さり、身に余る激励と祝意を賜りました。また議長室と応接室を、数えきれないほどの蘭の御花で、美しく華やかに飾っていただきました。いよいよ気を引き締め、脇を絞めて、意を新たにしたところであります。
誠にありがとうございました。
さて、本年は、伊原木県政二期目の総仕上げの年であるとは言え、果たして総仕上げになるかどうか、重要な課題に面しているのであります。
その第1は、新型コロナウイルスの感染症対策の問題であります。果たして収束できるのか。経済再生・暮らしの再建ができるのか。元気で活力のある岡山県に復活できるのか。県と議会は、どのような対策を迅速に打ち出せるのか、というコロナ対策であります。
その第2は、西日本豪雨からの復興復活であります。災害発生の2年前に、県は緊急復旧対策費として、945億円の補正予算を立ち上げ、令和2年度当初予算と併せると実に1‚388億円の豪雨災害対策費を計上していますが、復興への道のりは遠く、今なお3‚800人以上の人が仮設住宅での生活であります。住民の暮らしを守り、地域の経済再生に、更なる復興復旧への加速が求められているのであります。
その第3は、教育再生であります。緊急事態に対応するため、止むなく学校休業策を打ち出したものの、学力差の懸念や不登校児への対応など、教育分野における課題も山積しており、まさしく、活力ある県政の復活は、正念場を迎えております。
さらには、少子化・高齢化社会に突入し、人口減による諸般の活力が失われつつある今日の状況の中で、人口増対策はまさしく喫緊の課題であります。また中山間地域の活性化策として、新たな雇用を創出する企業誘致策、重要な食料の分野を担う農業振興策等、県経済の活性化を牽引する産業振興策も大きな県政の課題であります。
この時にこそ、我々は議会人として何ができるのでしょうか。我々は、現場人であります。県民の、最も身近なところで、現場の声を聞き、その思いを背に、行政に届け、予算と行政サービスを以て、お返しをしなければなりません。新年度予算の議論を重ね、令和2年度には、一般会計総額7‚465億円であります。これからが、復興や復旧に、県民の声を届ける時であり、その政策や予算執行が、適切妥当であるか、提言・審査をすることであります。それは地方自治法に基づく、我々議会の権限であります。そして岡山は良くなった、岡山に住んで良かった、と実感できる岡山県に育てなければなりません。
終わりになりましたが、私は、岡山大学で教師の道を学び、空手道部で、厳しい縦糸の人間関係を体験的に学び、36年間公立学校の教師を務めました。その教師の延長線上に、政治家としての道がありました。今後共、愛と情熱を以て、県政改革・教育改革に挑戦していく覚悟であります。初当選をした平成15年以来、変わらぬキャッチフレーズは、「ハタと困ったら波多に頼め、用事があったら洋治に頼め」であります。また、私の座右の銘は、「忍苦精進」であります。たとえ、どんなに辛く、苦しい時でも、忍の一字で努力精進すれば明るい希望が見えてくる、未来を切り開いていくことがは出来る、という思いであります。
このたびは、戦後最高齢(76歳と8ヶ月)の第71代議長就任、岡大卒業生で初の議長就任、島根県隠岐島出身の初の岡山県議会議長、そしてお祝いに届けられた蘭の数の160鉢を超える華麗さなど、誠に身の引き締まる船出でありました。ただただお支えを戴いた皆様に感謝の思いで、一杯であります。
どうぞ、いち早くお祝いをお届け下さいました支援者の皆様、諸先輩・同僚の議員の皆様方はもとより、伊原木知事を初め執行部の皆様方、報道関係の皆様方、そして何よりも、県民の皆様方のご支援・ご協力をお願い申し上げ、議長就任に当たっての挨拶とさせて戴きます。
就任早々の公務に追われ、御礼が遅くなりましたこと、心からお詫び申し上げます。
ありがとうございました。[令和2年5月吉日・感謝を込めて]
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